Galaxy DAOの会社概要を徹底調査

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「Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)」という名前を耳にしたことがあるという人はおそらく「GEMFOREX」の元トレーダーの方が多いかもしれません。2023年5月にサービス停止したGEMFOREXの買収先として知られるようになったGalaxy DAOですが、運営者情報がネット上に出ておらず、実態があるのかもよくわからない状態が続いてます。

ここではGalaxy DAOは会社組織なのか?であれば会社概要はあるのか?そのあたりについて調査してみました。

Galaxy DAOは会社組織ではない

結論から言うとGalaxy DAOは会社組織ではなく、中央集権型取引所「Trade Planet(トレードプラネット)」の開発を行う自律分散型組織(DAO)です。この自律分散型組織とは、中央集権者(会社社長や管理職など)が存在することなく、各メンバーがそれぞれの意思決定権を持ち、自分で判断を行い行動できる組織のことです。Decentralized Autonomous Organizationを略して「DAO」と呼ばれます。

先行き不透明で未来が予想しづらい現代のことをVUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)」と呼びますが、このような時代に、従来型のトップダウン型経営では変化に弱く、フレキシブルな対応ができる自律分散型組織(DAO)のような組織が求められます。そんな時代に誕生したのがGalaxy DAOという事になります。

Galaxy DAOの情報がほとんど見つからない?

Galaxy DAOはGEMFOREXを買収するほどの組織であるということならば、組織に関する情報があってもよさそうなものです。しかし、公式サイトには組織情報が何も表示されていません。あるのはXのアイコンと、これまで公開されたホワイトペーパーが2点のみです。この2点のどこにも組織情報は記載されておらず、実態がないのでは?という噂もあります。

補足説明

Xアカウント:https://twitter.com/galaxy_dao_
Discordアカウント:https://discord.com/invite/tXV5S8wpEB

Galaxy DAOが怪しいと思われる理由

Galaxy DAOはネット上だと「怪しい」「GEMFOREXの自作自演では?」といったコメントが見られるなど、ネガティブな内容が大半を占めています。GEMFOREXが事業譲渡したかどうか、それすら旧GEMFOREXの公式サイト上に記載されていたもの(現在は閲覧不可)、またGalaxy DAOのホワイトペーパーに記載されているにすぎず、本当に行われた確証がありません。

それらの根拠の一つとしてGEMFOREXは事業譲渡前に未出金のトレーダーに対する補填内容を記載していたのですが、事業譲渡後にはページが閲覧できなくなっています。その内容は「サービス再開の目途が立ったのちに一括出金可能に」「年5%の損害金をお財布口座に付与する」といったものでした。つまり、それらの情報を削除したということは、事実上この補填は行われないということを意味しています。

ホワイトペーパー第1弾

  • Galaxy DAO は、セントビンセントおよびグレナディーン諸島に拠点を置く Gemtrade LLC (SVG FSA 登録番号 1335 LLC 2021) を買収します。Gemtrade LLC およびその取引プラットフォーム GEMFOREX が保有するすべての債権および支払義務、ユーザー情報は Galaxy DAO に譲渡されます。
  • 譲渡日は2023年8月1日午前10時(日本時間)です。
  • 買収後、Gemtrade LLC は Galaxy DAO に完全に吸収され、Gemforex 取引プラットフォームは存在しなくなります。

ということなので、8月1日以降はGEMFOREXでの取り決めはGalaxy DAO管轄下では無効になると言っているようなものです。

まとめ

GEMFOREXが、Galaxy DAOによる事業譲渡の情報を隠れ蓑として返金をうやむやにしようとしたのではないか?と思われても正直仕方のない状態にあるのが現状です。ちなみに買収合意額は$650,000,000(約900億円)とのことですが、それだけの譲渡資金があって支払いが一切行えないというのもおかしな話です。これらからみてもGalaxy DAOという自律分散型組織自体、正直なところ存在しないのではないか?と思われるのですが、実際のところは未だ不明です。