Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)のホワイトペーパーがあやしい!

「Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)のホワイトペーパーがあやしい!」のアイキャッチ画像

Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)とは、中央集権型の仮想通貨取引所「トレードプラネット」を開発する自律分散型組織。Galaxy DAO は2023年5月31日にサービス停止となった海外FXブローカーのGEMFOREXを買収したとしてニュースになりました。2023年8月1日にはGalaxy DAOへM&Aによる事業継承の発表が公式サイト上にて行われ、これ以後GEMFOREXは消滅する流れとなります。

そこで気になるのはトレーダーに対する資金の返還が行われるの行われないかです。当然、GEMFOREXのユーザー情報や支払い債権も含めてGalaxy DAOに譲渡されることになるわけですから期待もわずかながらされていたものの、このあたりはどうなったのでしょうか。Galaxy DAO自体、実態が不明でありあやふやなまま現在に至ります。

2023年8月1日〜15日:ホワイトペーパー公開
2023年8月15日〜8月31日:出金遅延に対しての出金対応(予定)
2023年9月1日〜30日:サービス再開

もともと、GEMOFREXは以下のような補償内容を提示していました。

補償内容

  • 年5%の損害金を各人の口座に付与する
  • サービス再開の目途が立った段階で一括出金可能にする

しかし第1弾のホワイトペーパーを公開のみであとはどれも実行に移されていません。

ここでは、Galaxy DAOの発行したホワイトペーパーについて見ていきます。

GEMFOREXトレーダーの補填はどうなる?

Galaxy DAOは2023年8月に第1弾のホワイトペーパーを公開しました(URL: https://galaxy-dao-1.gitbook.io/docs)。正直なところホワイトペーパーと呼べる代物ではないのですが、Galaxy DAOがホワイトペーパーだと主張しているためそういう視点で見るしかありません。

しかし、GEMFOREXトレーダーにとって、気が気でないのが自身の口座資金の行方です。これを解くカギはやはり、Galaxy DAOのホワイトペーパーの中にあります。

GEMFOREXトレーダーへの損失補填は「GBOND」というトークンで行う

ホワイトペーパー

After the acquisition, GemForex as a trading platform will no longer exist, and registered users of GemForex with outstanding funds held on the exchange will receive credit tokens known as GBOND in proportion to their credit rights.

Galaxy DAOは、ホワイトペーパーの中で、未出金の口座資金のあるトレーダーに「GBOND」というトークンを発行すると発表しました。1GBOND=1ドルで評価されると言われるこの「GBOND」はどのようなものなのでしょう。

この「GBOND」と呼ばれるトークンは、Galaxy DAOがユーザーの未出金額を引き継いだ補填用に発行されるトークンです。ただし、この「GBOND」は売買ができないデータベーストークンとのこと。そのため、市場で売買したりすることもできないものとなります。

「GBOND」はロックされた状態で発行

この「GBOND」はロックされた状態で発行されるとホワイトペーパーには明記されていました。このロック・アンロックはどのような状態かというと、ロック解除せずに「GBOND」を保有している場合には、「GBOND」の評価額に対して年利5%(月利0.416%)のDDT(Delayed Damages Token)が付与されることになります。ただし、ロックを解除してしまうとGalaxy DAOで保有するクレジットの全額を交換する(一部のロック解除は不可のため)ことになり、DDTは受け取れません。

なお、ロックを解除したGBONDはレンディングおよびステーキングに利用可能とのこと。

・USDCの借り入れ
Galaxy DAOでのUSDC借入率は5%に設定されます。

・stGBONDによる利息払い
Galaxy DAOでロック解除後のGBONDをプールにステーキングした場合、ラップトークンであるstGBONDで支払われる年利25%の利息が獲得できる

と説明されています。法定通貨に返金できる可能性はstGBONDへの交換しかないと思われますが、それでも期待した額が返還される保証はありません。これらから推測するに、GEMFOREXの口座資金の返還はほぼないと見てよいでしょう。

10月末に第2弾のホワイトペーパーが提示

Galaxy DAOは、10月31日に第2弾となるホワイトペーパーを公開しました(URL: https://galaxy-dao-1.gitbook.io/wp-v2/)。こちらも完全版とは言える代物ではありませんでした。ただ、内容からするに、Galaxy DAOはGBONDを中心とした補償を検討続けるようです。こちらに関しても前回の第1弾同様にGEMFOREXトレーダーへの出金への明言は避けられており、返金は期待薄となっています。

はたして、準備のための時間稼ぎなのか、一部ではGalaxy DAOの関与自体が自作自演ではないか?という声もあり、SNSやブログなどでは多くのトレーダーが怒り、なかにはあきらめムードの方も数多くいらっしゃいます。

先程Galaxy DAOのホワイトペーパーV2がやっと公開されてざっくり確認しましたが、今回新たに判明した情報は以下の通りです。

■Trade Planets(Galaxyの主軸サービス)は2024年第一四半期のリリース予定
・リリース時点で仮想通貨ペアが取引可能になり、第二段階でFX通貨ペアが追加される
・プラットフォーム(MT4・MT5ではない独自のもの?)、取引条件(スプレッド・約定速度・取引手数料)等の具体的な情報は不明
・GBONDを証拠金として利用できるかも不明

前回と同様、旧GEMFOREXユーザーへの出金に関しては一切言及がなく、結局1ヵ月半かかったわりにはこちら側が知りたい情報は殆どなく、さらに来年へ引き延ばす気のようです・・・

galaxy daoのホワイトペーパー見る感じじゃ、勝手に現金を非公開の仮想通貨に変えるってことが許されるのなら、遅延損害金が発生してもGBONDがゴミになれば何も払わなくていいようなもんじゃん
これで650億$元が取れるなんて思ってないだろうし、俺にはやっぱgemが高飛びに行ってるようにしか見えんわ

等の声もある中、法的なアプローチの動きも出ているようです。